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- 2025/05/29
実験・評価エンジニアは未経験でも転職できる?仕事内容や必要なスキル、転職者の声を紹介

「実験・評価エンジニアには未経験でもなれる?」「必要なスキルは?」「どんな人が向いている?」そんなお悩みを感じてはいませんか。
実験・評価エンジニアは、テストエンジニアとも言われ、自動車や航空機、ロボットなどの製造業を中心に、リリース前の製品の機能や性能を評価する仕事です。
特別な資格や経験がなくても働けるため、未経験でも挑戦しやすい傾向にあります。しかし、実際に働くうえで、どのようなスキルを求められるのか不安に感じる人もいるでしょう。 この記事では、実験・評価エンジニアに求められるスキルや向いている人の特徴について解説します。転職を考えている方は、ぜひこの記事を参考に実験・評価エンジニアに挑戦してみてください。
目次
- 未経験でも実験・評価エンジニアへの転職は可能
- 実験・評価エンジニアの3つの仕事内容
- 実験・評価エンジニアの動向と将来性
- 実験・評価エンジニアの年収例
- 実験・評価エンジニアに向いている人の5つの特徴
- 未経験から実験・評価トエンジニアに転職した人の声
- 未経験から実験・評価エンジニアへの転職を成功させるための3つのポイント
- まとめ
未経験でも実験・評価エンジニアへの転職は可能
実験・評価エンジニアの仕事は、特別な資格や経験が必要ないため、未経験でも転職可能です。また業界全体で人手不足が深刻化しており、多くの企業が未経験者の採用に積極的になっています。
研修制度が充実している企業も増えているため、働きながら実験・評価エンジニアに必要なスキルを身に付けられるでしょう。
ビーネックステクノロジーズでも、完全未経験者から理工学部出身者、別分野でのものづくり経験者など、実務経験のない方も多数活躍しています。
前職 | 割合 |
---|---|
製造業 | 37% |
販売 | 10% |
営業 | 8% |
その他 | 45% |
ビーネックステクノロジーズでは未経験エンジニアの転職を手厚くサポートしていますので、興味がある方は以下からエントリーしてみてくださいね。
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実験・評価エンジニアの3つの仕事内容

実験・評価エンジニアの主な業務内容
実験・評価エンジニアの業務は、大きく3つのステップに分かれます。
- 実験の計画立案
- 実験の実施
- 評価・解析とフィードバック
それぞれの工程でどのような業務があるのか、具体的に見ていきましょう。
Step1:実験計画の立案
まずは、製品が設計者の意図する機能・性能を満たしているかどうかを検証するために、実験の内容を計画します。この段階では、以下のような要素を明確にしておく必要があります。
- 実験の目的と評価基準
- 実験で確認する項目
- 実施スケジュール
- 使用する装置や測定機器
- 安全性確認の基準
万が一、計画段階で漏れがあると、正しい結果が得られず、評価そのものの信頼性が損なわれるリスクがあります。そのため、日頃から専門誌や他社の事例をチェックするなど、知識をアップデートすることが求められます。
Step2:実験の実施
立てた計画に沿って、実際に実験を行い、必要なデータを取得します。取り組むプロジェクトの一例としては、次のようなものがあります。
- 自動運転車の振動・騒音に関する実験
- 車載カメラの回路評価
- 産業用ロボットの動作精度の確認
- 航空機エンジンの性能評価
- 医療機器の電子回路の動作チェック
- 半導体製造装置の高周波電源の特性測定
さらに、製品に対する評価試験の種類も多岐にわたります。たとえば以下のようなテストを通して、安全性や耐久性を確認します。
- 防水試験(散水や浸水による確認)
- 落下試験(衝撃への耐性評価)
- 耐熱・耐久試験(温度・時間の変化への適応力を評価)
- 強度試験(構造の頑丈さを確認)
- 動作試験(機能が正常に動作するかどうかの検証)
Step3:評価・解析とフィードバック
実験で得たデータをもとに解析を行い、結果を設計チームにフィードバックします。
必要に応じて設計の修正が行われた後、再び実験を実施し、改善された製品が安全性や機能面で基準を満たしているかを再評価します。
このように、評価と設計の連携を重ねながら、最終的な製品の品質を確保していきます。
実験・評価エンジニアの動向と将来性

実験・評価エンジニアは製造業を支える重要な職種
製造業は、日本の国内総生産(GDP)の約20%を占める基幹産業です(2021年時点 *1)。その中で、実験・評価エンジニアは製品の安全性と品質を確保するために欠かせない存在。人々の暮らしを支える「安心・安全な製品づくり」を陰で支えています。
近年では、CAE(Computer Aided Engineering)ツールの導入により、現実では再現が難しい条件下のシミュレーションもPC上で行えるようになってきました。これにより、実験コストの削減や作業効率の向上といったメリットも生まれています。
一方で、ルールに沿って実験を繰り返す場面が多いことから、「将来的にはAIに代替されるのでは?」という不安の声もあるのが現状です。しかし、実験・評価エンジニアの役割がすぐになくなることは考えにくいでしょう。というのも、製品が進化し続ける限り、それに伴う安全性の検証は必ず必要だからです。
たとえば、自動運転車や空飛ぶクルマといった先端技術を取り入れた製品の開発が進む中では、従来とは異なる視点での実験や検証が求められます。こうした場面では、柔軟な思考と専門知識を持つ人材が不可欠です。
さらに、AI技術が進歩しても、最終的な判断や評価の質を担保するには「人の目」が必要です。時代のニーズに合わせた知識や技術を習得し続けることで、この分野での活躍は長く続けられるでしょう。
実験・評価エンジニアの年収例
実験・評価の年収例は、以下のとおりです。
スキルを習得したり、実験・評価で培った知識を活かして業務領域を広げたりすることで、さらなる年収アップも期待できます。
経験 | 年収例 | 内訳 |
---|---|---|
3年 | 389万円 | 月給24万円+残業手当+賞与年2回 |
14年 | 582万円 | 月給38万円+残業手当+賞与年2回 |
26年 | 703万円 | 月給46万円+残業手当+賞与年2回 |
※ビーネックステクノロジーズの年収例です。
※上記は、残業15時間分を含みます。年収例は一例であり経験やスキルにより異なります。
実験・評価エンジニアに向いている人の5つの特徴

以下の特徴をもつ人は、実験・評価エンジニアに向いていると言えます。
1.コミュニケーション力が高い
2.コツコツとした作業が得意
3.根気強さに自信がある
4.データを正確に読み取れる
5.解析ツールを使いこなせる
当てはまる特徴がある人は、面接の際の自己PRでも積極的にアピールしましょう。
1.コミュニケーション力が高い
実験・評価エンジニアは、設計や開発などの他部署とも密接に関わる仕事であるため、高いコミュニケーション力が欠かせません。
たとえば、実験結果に不具合があれば、改善点を伝える必要がありますが、言い方によっては「ダメ出し」と受け取られてしまう可能性もあります。
部署間の関係性の悪化を防ぐためにも、日頃からオープンなコミュニケーションを心がけ、お互いへの理解と信頼関係を築いておくのが重要です。
2.コツコツとした作業が得意
実験を進める際には、細かな部分にも気を配り、丁寧かつ確実に作業を行っていく必要があるため、コツコツとした作業が得意な人が向いています。
万が一、実験内容や分析結果に不備があれば、量産後の重大事故につながりかねません。
分析結果をまとめる際も、細かな数値の確認や過去データとの比較など、一つひとつ丁寧に進めていく必要があります。
3.根気強さに自信がある
実験・評価エンジニアには根気強さが必要不可欠です。製品やテスト項目によっては、なかなか基準を満たせないケースもあります。
基準を満たすまで、実験と分析を繰り返さなければなりませんが、なかなか原因が判明しないこともあるでしょう。
実験・評価エンジニアには、そのような状況でもあきらめずに根気強く、原因究明に取り組み続ける根気強さが欠かせません。
4.データを正確に読み取れる
安心・安全な製品づくりには、公平かつ正確な実験とデータ計測が欠かせません。特定の意図に偏った実験では、欠陥やトラブルの原因になりかねないためです。
定められた基準や法令に従って、安全性を的確に検証し、正確なデータを取得できる人が、この仕事に向いています。
5.解析ツールを使いこなせる
CAE解析の導入が進む中、解析ツールを使いこなす力が求められています。現実では難しい条件下の実験も、PC上でシミュレーション可能です。
たとえば自動車部品の耐久試験では、素材や力の強さを入力するだけで、破損のタイミングや変化を簡単に確認できます。時間やコスト削減につながるため、こうしたスキルは重宝されます。
未経験から実験・評価トエンジニアに転職した人の声
実際に、未経験から実験・評価エンジニアへの転職を成功させた人のインタビューを紹介します。
- 「これから生まれる製品」に関わり、自分の価値を発揮する面白さ。
- 実験エンジニア。子どもの頃に好きだった「ワクワク」することがそのまま仕事に。
- 1社で8年。自動車用モータの実験エンジニアとして、スキルを磨き続けたい。
未経験という理由で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「これから生まれる製品」に関わり、自分の価値を発揮する面白さ。
プラスチック製品メーカーに勤務する古屋さんは、入社当初、正確に実験を行うことだけに専念していました。
しかし、次第に「なぜその結果が出たのか」「開発者の役に立つにはどうすべきか」と考えるようになり、試験機を自作し好評を得られたことで、自身の価値を発揮できていると感じました。
ビーネックステクノロジーズでは、eラーニングなどの研修制度がありますが、何より自らチャレンジする姿勢と、目指すエンジニア像を明確にもつことが大切だと感じています。
今後も多様な経験を重ね、エンジニアとしての幅を広げていきたいと考えています。
詳しいインタビュー内容は以下の記事からご覧ください。
「これから生まれる製品」に関わり、自分の価値を発揮する面白さ。
実験エンジニア。子どもの頃に好きだった「ワクワク」することがそのまま仕事に。
ITエンジニアだった大川さんは、自動車の実験・評価業務に携わりたいと考えて、ビーネックステクノロジーズに入社しました。
現在は、電気自動車に搭載するリチウムイオンバッテリーの実験・評価を担当しています。具体的にはバッテリーを過充電したり浸水させたりと、さまざま過酷な条件を与えて実験行う業務です。
必要な知識も多岐にわたりますが、自動車開発の一部を担い幅広い実験業務を担当できることにやりがいや面白さを感じられるのがメリットです。技術力をさらに磨き、資格を取得して自身の可能性を広げていきたいと考えています。
詳しいインタビュー内容は以下の記事からご覧ください。
実験エンジニア。子どもの頃に好きだった「ワクワク」することがそのまま仕事に。
1社で8年。自動車用モータの実験エンジニアとして、スキルを磨き続けたい。
遠藤さんは大学で学んだ電気系の知識を活かし、現在は自動車メーカーでモータの性能評価業務に携わっています。
8年間でモータの異常動作試験やさまざまな環境下での実験など、多くの実験を任されるようになりました。実験データから考察を重ね、上司や同僚からも信頼されるようになったことが大きな自信とやりがいにつながっています。
トライ&エラーを重ねながら答えを見つけていく、エンジニアの仕事の面白さを日々感じています。
詳しいインタビュー内容は以下の記事からご覧ください。
1社で8年。自動車用モータの実験エンジニアとして、スキルを磨き続けたい。
未経験から実験・評価エンジニアへの転職を成功させるための3つのポイント
未経験者が実験・評価エンジニアの転職を成功させるには、以下のポイントを押さえるのが重要です。
1.強みを明確にする
2.実験・評価エンジニアに活かせる資格を取得する
3.実験・評価エンジニアに強い転職サイトを利用する
ポイントを押さえることで、希望する企業への転職を叶えやすくなるでしょう。
1.強みを明確にする
実験・評価エンジニアへの転職を考える際には、自分の強みを明確にするのが重要です。強みが明確になれば、その強みを最大限に活かせる業界を選びやすくなります。
また、強みだけでなく、弱みやスキルも明確にしておくのがおすすめです。弱みを避けた業界を選べば、入社後のミスマッチを防ぎ、得意分野に注力した無理のない働き方を実現できます。
強みや弱みを客観的に把握するには、以下のような方法が効果的です。
- 家族や友人に聞く
- これまでの経験を書き出す
- 自己分析ができるツールを活用する
自分を見つめ直すことで、最適な転職先を見つけやすくなるでしょう。
2.実験・評価エンジニアに活かせる資格を取得する
実験・評価エンジニアの仕事自体は特別な資格がなくても問題ありませんが、関連する資格を取得しておくことで、
未経験者でも知識ややる気をアピールできます。
おすすめの資格は以下のとおりです。
資格 | 内容 |
---|---|
品質管理検定(QC検定)2級 | 品質管理に関する知識を身に付けられる 2級は品質の課題解決ができる人材を想定している |
危険物取扱者乙種第4種 | ガソリンや灯油などの引火性液体を扱う際に必要な資格 自動車や機械類のテストの際に役立つ |
2級自動車整備士 | 自動車の組み立てや分解、メンテナンスなどに関する知識が身に付けられる 自動車関連の実験をする際に必要な知識を学べる |
※参照:日本規格協会グループ
※参照:一般財団法人消防試験研究センター
※参照:国土交通省「自動車整備士になるには」
実験・評価エンジニアに必要な知識を身に付けられる資格を取得することで、面接でも強みとしてアピールしやすいでしょう。
3. 実験・評価エンジニアに強い転職サイトを利用する
実験・評価トエンジニアに転職する際は、エンジニアに強い転職サイトを利用するのがおすすめです。一般的な求人サイトの場合、実験・評価エンジニア向けの求人が少ない傾向にあり、希望する条件に合った求人を見つけづらくなってしまいます。
ビーネックステクノロジーズは、エンジニアに特化した求人を全国で9,000件以上あり、大手メーカーを中心に約1,090社との取引実績があるのが特徴です。
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ビーネックステクノロジーズでは、東京と大阪の研修センターで10日間の「基礎研修」で、ものづくりの基礎から学べます。
研修を受けて基礎知識を身に付けてから勤務先に配属されるので、未経験者でも安心して業務に取り組めるでしょう。 その他に、キャリアデザインを目的としたWeb研修やエンジニア同士の勉強会も開かれているのも特徴です。
まとめ
実験・評価エンジニアは、未経験歓迎の求人も多く、特別な資格も不要であるため、未経験者でも挑戦しやすい仕事です。一方で、実験計画に漏れがあると、製品の不備や具合の原因にもなることから、正確性や根気強さが求められます。
製品の安全性を担保するには、一つひとつの項目に対し、コツコツと実験と分析を進めていかなければなりません。そのため、コツコツとした作業が得意な人や根気強さに自信がある人は、実験・評価エンジニアに向いていると言えるでしょう。
ビーネックステクノロジーズでは、東京と大阪の研修センターで毎月開催している10日間の「基礎研修」で、ものづくりの基礎から学ぶことも可能です。
未経験者でも安心して挑戦できる環境が整っているので、興味がある方は、以下からエントリーしてみてください。
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