設計

スーパーカーへの憧れから設計エンジニアへ。
クルマづくりも育児も「過程」にこそある楽しさ。

2012年入社
中上 学 MANABU NAKAUE

《プロフィール》
大手自動車メーカー内の当社エンジニアのみで構成される委託チーム所属。サブマネージャーとしてハイブリッド車用(以下、HEV車)のインバーターやウォーターポンプなどの部品設計を手掛ける。13年間設計業務に従事、育児休業も取得している。

毎日が楽しくてしょうがない、設計エンジニアの魅力。

私の職場は大手自動車メーカー内で、ビーネックステクノロジーズのエンジニアだけで構成された委託チームで設計エンジニアとして働いています。私のチームが担当しているのは主にHEV車に搭載されているインバーターやウォーターポンプ。インバーターとは、バッテリーに蓄えられた直流電流を交流に変換し、モータに供給するための部品で、ウォーターポンプはインバーターを冷却するための部品です。

入社13年目になりますが、配属当初はチームのメンバーから始まり、現場責任者を経て、現在はサブマネージャーとして設計における品質管理や新人教育を担当しています。次々に新しいクルマの開発が進む中で、部品も小型化、軽量化、出力アップなどを追及して高い品質が求められるのですが、設計は開発段階のコンセプトに対し自ら手掛けるものを通してカタチにすることができます。

そうした「過程」にこそ面白さがつまっているので、毎日が楽しくてしょうがないですね。

エンジニアとして大切なことは「人とのつながりを広げる」こと。

配属当初はHEV車に関する知識はほとんどなく、HEV車や部品の構造はもちろん、仕様書や図面・制御仕様などについても本で調べて一つずつ理解を深めていきました。

ただ、本で調べて自主的に学ぶことはもちろん大切ですが、何より重要なのは「人とのつながりを広げること」だと思っています。

私の配属先メーカーに在籍するエンジニアは、数万人規模。1つの部品設計といっても関わるエンジニアは多岐にわたります。配属当初は委託チームとしても始まったばかりだったので、まずは信頼を積み重ねていくためにも、業務に関係しそうな方たちに片っ端から連絡を取り、情報収集に徹しました。

任せられた業務を推進していくためのフローを確立させるまでには約3年かかりましたが、配属先の自動車メーカー内で社内表彰も受け、評価していただくことができました。私自身がさまざまなエンジニアとの橋渡しになることで、チームの信頼構築にも自分自身の成長にもつながったのではと感じています。

育児休暇を取得して、さらに深まった仕事観。

実は2年前に娘が生まれ、2週間の育児休業を取得したんです。短い期間とはいえ仕事への不安もありましたが、マネージャーは「そこは休んどかないと。全然問題ないよ」と、二つ返事で快諾してくれました。

育休を取って良かったと感じるのは、妻のサポートができたこと。生まれたての子どもは、寝かしつけはもちろん、お風呂に入れるだけでも1人では大変です。現在2歳になりますが、この先の長い子育ての中を考えても、新生児期にしかない日一日と表情が豊かになっていく子どもの姿を妻と2人で見ることができたことは、嬉しかったですね。

仕事に復帰した後も、なるべく残業をせずに家に帰れるよう業務の効率化を徹底しています。私の目指す効率化とは、関わる人全員が得をするもの。「これをこうやれば、この業務が劇的に楽になるよ」といったゴールまでの道筋を示してあげれば、依頼する側は相手からの協力を得られやすくなりますし、依頼される側も効率化のための過程が楽しくなってきます。

子育てだって一緒です。当然大変な側面もありますが、目先の大変さではなく、子どもが大きくなっていく過程に目を向ければ、そこには楽しみしかありません。そんな「過程の楽しさ」を仲間や家族と共有していくことが、私にとっての何よりの喜びなのです。

取材日:2025.3.14