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- 2025/05/30
CADオペレーターの仕事内容とは? 必要なスキル・やりがい・将来性まで徹底解説

「CADオペレーターってどんな仕事?」「必要なスキルや将来性が知りたい」──そんな疑問を抱えていませんか?
CADオペレーターは、設計者が描いたアイデアやラフ図をもとに、CADソフトを使って正確な設計図を作成する専門職です。製造業において重要なポジションでありながら、デスクワーク中心のため、性別や年齢を問わず長く働きやすいのも魅力の1つ。
この記事では、CADオペレーターの仕事内容、必要なスキル、仕事のやりがいや将来性などをわかりやすく解説します。
未経験からCADオペレーターへの転職を考えている方も、ぜひ参考にしてください。
目次
- CADオペレーターとは?仕事内容を解説!
- CADオペレーターに役立つ資格は?
- CADオペレーターに向いている人は?
- CADオペレーターのやりがいは?
- CADオペレーターのキャリアパスと将来性は?
- 未経験から転職する際のポイント
- まとめ
CADオペレーターとは?仕事内容を解説!
CAD(キャド)と呼ばれる専用ソフトを使って、機械製品や電気機器、インフラ設備などの設計図を作成するのがCADオペレーターの仕事です。設計者が描いたラフスケッチや仕様書をもとに、正確で見やすい図面を作り上げていきます。
そもそもCADってなに?
CADとは「Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)」の略で、かつて手書きで行われていた設計図作成をコンピュータ上で行うためのソフトウェアです。
作成できる図面には、2D(2次元)の平面図と、3D(3次元)の立体図があります。扱う業界や目的に応じて、さまざまな種類のCADソフトが使われています。
よく使われる代表的なCADソフト
CADオペレーターとして働くには、どのソフトを扱うかによって業務内容や業界が大きく変わります。ここでは、実際の現場で使われることが多い主要ソフトを、用途別・分野別に紹介します。
◎ AutoCAD(オートキャド)
対応:2D/3D | 主な分野:機械・電気・土木設計など
AutoCADは、アメリカのAutodesk社が開発した汎用性の高いCADソフトです。平面図・立体図どちらにも対応しており、初心者から上級者まで幅広く使用されています。
- 特に機械図面(部品図、組立図)の作成に強く、製造業の現場では定番。
- 配線図や回路図の作成も可能なため、電気設計分野でもよく使用されます。
- 使用ユーザーが多く、参考書籍やネット上の情報も充実しているため、学びやすさも魅力。
◎ CATIA V5(キャティア・ブイファイブ)
対応:3D | 主な分野:自動車・航空機・精密機械設計
フランスのDassault Systèmes社が開発したハイエンド3D CADで、特に自動車業界や航空宇宙分野での導入実績が豊富です。
- 自動車の外装・内装・エンジンなど複雑な部品の3D設計に最適。
- モデル同士の干渉チェックやシミュレーション機能も備えており、設計精度の高い業務に対応。
- トヨタ、ホンダなどの大手メーカーでも標準的に使用されているソフトです。
CADオペレーターの具体的な仕事内容(機械・電気分野)
CADオペレーターは、先に説明したように、CADソフトを用いて設計担当者が描いたラフ図や仕様をもとに図面を作成・修正・調整する仕事です。
とくに機械製品・電気製品の設計現場では、製造工程に欠かせない存在として、多くの企業で重宝されています。
主な活躍の場は、以下のような業界や部門です。
- 自動車、家電、ロボット、産業機器、電子部品などの製造メーカー
- 各種機械や電気装置の設計部門・開発部門
- 設計支援を行うエンジニアリング企業や派遣会社
業務内容は、製品の外形・内部構造の図面作成やパーツの組み付け位置の調整、仕様変更への対応、製図ルールに沿った整備作業など多岐にわたります。
扱う図面は、2D(2次元)CADで平面図を描く作業から、3D(3次元)CADで立体図やモデリングを行う業務までさまざまです。
設計者とCADオペレーターの違いとは?
設計者(エンジニア)は、製品の仕様や機能を構想し、それをもとに図面を作成・設計する立場。
一方のCADオペレーターは、その設計者の意図を正確に図面化し、必要に応じて調整や修正を加える役割を担います。
ただし、経験を積んだCADオペレーターであれば、単なる作図だけでなく、
- 設計者の意図をくみ取り、より見やすく・正確な図面に仕上げる
- 図面上の不備や矛盾点を先回りして指摘・改善提案する
といった、設計サポートの中核的存在になることもあります。
また、仕事を通して製品の構造・材料・加工方法などへの理解を深め、将来的には設計職や開発職にステップアップしていく人も少なくありません。
CADオペレーターに役立つ資格は?
CADオペレーターの仕事におすすめの資格は、以下のとおりです。
- CAD利用技術者試験
- 機械・プラント製図技能士
未経験者でも資格があることで、客観的にスキルや知識をアピールできるでしょう。
詳しく解説していきます。
1.CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催している、設計や製図業務に必要なCADスキルを証明する民間資格です。
2次元CAD利用技術者試験と3次元CAD利用技術者試験の2種類に分かれており、基本的な操作スキルや、設計図の読み取り能力・正確な図面作成技術が求められます。
種類 | 対象者 | 試験内容 | |
2次元CAD利用技術者試験 (1級・2級・基礎) | 1級 | 2級または1級有資格者 | 公式ガイドブックに準拠 ※機械/建築/トレースから分野を選択 ・CAD/製図/平面図などに関する基礎知識 ・実技試験 |
2級 | 不問 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD/製図/平面図などに関する基礎知識 | |
基礎 | 不問 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD/製図/図形などに関する基礎知識 | |
3次元CAD利用技術者試験 (1級・準1級・2級) | 1級 | 準1級・2級有資格者 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD操作/二次元図面からの作図 ・モデリング作成 |
準1級 | 2級有資格者 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD操作/二次元図面からの作図 | |
2級 | 不問 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD/モデリング/ネットワークなどに関する基礎知識 |
※参照:CAD利用技術者試験
2.機械・プラント製図技能士
機械・プラント製図技能士は、製図スキルだけでなく、機械や設計に関する高度な知識が求められる国家資格です。学科試験と実技試験のどちらか一方に合格すれば、次回は不合格だった方のみ再受験可能なため、段階的に取得を目指せます。
未経験者でも3級から始めることで、着実にスキルアップを図れるでしょう。
等級 | 受験資格 | 試験内容 |
---|---|---|
1級 | 実務経験7年以上 または2級合格後2年以上 または3級合格後4年以上 ※学歴により年数短縮あり | 学科試験:50問(1時間40分) 真偽式と多肢択一式 実技試験:5時間 |
2級 | 実務経験2年以上 または3級合格者 ※学歴により実務経験不要の場合あり | 学科試験:50問(1時間40分) 真偽式と多肢択一式 実技試験:4時間 |
3級 | 実務経験不要 誰でも受験可能 | 学科試験:30問(30分) 真偽式のみ 実技試験:3時間 |
※参照:中央職業能力開発協会「技能検定のご案内」
CADオペレーターに向いている人は?
CADオペレーターの仕事には、細かい作業を正確に、集中して進める力が求められます。製品の図面を正確に仕上げるためには、几帳面さや持続的な集中力が欠かせません。
また、1日中PCと向き合うデスクワークが中心になるため、「地道な作業をコツコツ続けるのが得意」「ものづくりに没頭するのが好き」という人に向いている仕事といえます。
- ものづくりが好きな人
- 細かい作業が好きな人
- 空間認識能力が高い人
- 集中力の高い人
- デジタルツールの操作が得意な人
- スケジュール管理が得意な人
- コミュニケーションスキルの高い人
1つでも当てはまる特徴があれば、未経験でもCADオペレーターとして活躍できる可能性が高いといえるでしょう。以下の記事では、CADオペレーターに向いている人の特徴について詳しく紹介しています。
関連記事:CADオペレーターに向いている人の7つの特徴!未経験から転職するコツも紹介
CADオペレーターのやりがいは?
CADオペレーターの仕事の魅力は、やはり「ものづくりの現場に関われること」。
たとえば、自動車部品や産業機械など、自分が図面作成を担当した製品が形になった瞬間には、大きな達成感を味わえます。
また、設計者やエンジニアの意図を正しく図面に反映させることで、プロジェクト全体がスムーズに進み、感謝されることも多いのがこの仕事の醍醐味。自分の作業が、製品開発のスピードや品質に貢献しているという実感が、やりがいにつながります。
「縁の下の力持ち」として支える立場にやりがいを感じる人や、人の役に立つことが好きな人にとって、CADオペレーターはぴったりの仕事と言えるでしょう。
CADオペレーターのキャリアパスと将来性は?

CADオペレーターは、専門スキルを磨いてスペシャリストとして活躍する人が多い職種です。なかには、経験を積んで設計者や開発エンジニアへとキャリアアップする人もいます。
CADソフト、とくに「AutoCAD」や「CATIA V5」などの操作スキルがある方であれば、機械装置・精密機器・自動車部品・電子機器など、さまざまなメーカーへの転職も可能です。業界をまたいで活躍できるのは、CADオペレーターならではの強みです。
また、福利厚生が整った大手メーカーや、労働環境の安定した企業に転職し、ワークライフバランスを重視した働き方を選ぶ人も多数います。
「収入アップを目指したい」「より働きやすい環境に身を置きたい」と考えている方にとって、CADスキルは大きな武器になります。
★ステップアップ事例をご紹介★
自ら挑戦することでひらけた設計エンジニアとしてのキャリア。
髙橋さんは、幼少期からロボットやものづくりに興味をもったことで、大学ではロボティクス学科に入学し、現在では大手自動車メーカーで設計の現場責任者を務めています。
入社後は、充電器設計補助からキャリアをスタートさせ、設計や法規確認・図面チェックなどを担当しました。入社時はクルマに詳しくありませんでしたが、「わからないことは自ら聞く」という自発的な姿勢が重要だと気付き、先輩に積極的に質問し知識を深めてきたそうです。
現在では、新しい車種にも積極的に挑戦し、自分が携わった車両が街中を走る姿を見かけることにやりがいを感じています。
詳しいインタビュー内容は以下の記事からご覧ください。
自ら挑戦することでひらけた設計エンジニアとしてのキャリア。
未経験から転職する際のポイント
未経験からCADオペレーターを目指すなら、エンジニアに強い転職サイトの利用がおすすめです。一般的な求人サイトでは、CADオペレーターのような専門職の求人が少なく、希望する条件の企業が見つけにくいでしょう。
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研修 | 主な内容 |
機電研修 | ・10日間でものづくりの基礎が学べる ・機械加工の基礎、材料力学、機械力学、半導体の製造プロセス、電気基礎、Excelなど ・ドライバーやスパナなど一般工具の適正な使い方、機械図面の読み方、 卓上CNC旋盤の組み立てなどの機械基礎 ・電気配線方法、結線、電圧測定器による計測など電気基礎 |
キャリアブラッシュ研修 | ・キャリアデザインを目的としたWeb研修 ・半年後の自分の姿をイメージしながら、新たな目標設定や学習計画を立てる |
キャリアデザインを目的としたWeb研修やエンジニア同士の勉強会も開催されているので、継続的にスキルアップに挑戦できるでしょう。
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まとめ
CADオペレーターは、CADソフトを使った設計図の作成や図面の修正・製図データの管理をする仕事です。そのため、CADソフトを扱うスキルだけでなく、設計に関する基礎知識や一般的な事務スキルも求められます。
CAD利用技術者試験のような資格を取得することで、未経験者でもスキルをアピールしやすいでしょう。ビーネックステクノロジーズなら、2,000種以上の研修講座と200種以上の資格取得サポートをしているため、継続的なスキルアップが可能です。
また、機械や電気、IT領域を中心に全国9,000件以上の求人を掲載しており、大手メーカーを中心に1,090社とも取引実績があります。未経験から「CADオペレーターに挑戦したい」という方の転職を手厚くサポートしていますので、興味がある方は以下から応募してみてくださいね。
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