大学では素粒子物理学を専攻していました。その中でも「くりこみ理論※」という数学的な手法を学んでいたので、IT分野に触れることはほとんどありませんでした。プログラミングに興味をもったきっかけは、「最近流行っているらしいから有名な言語を学んでみよう」ぐらいの気持ちで、C言語の授業をとったこと。初めて自分で作ったコードでプログラムが動いた時は、「デジタルの世界ってこういうものでできているんだ」と、喜びと達成感がありましたね。
就活では、物理学を直接活かせる仕事が少なかったこともあり、自分が何をやりたいかを改めて考えてみたところ、「そういえばC言語の授業は楽しかったな、あれを仕事にしてみたいな」という気持ちが湧いてきたんです。そこで、「未経験でも挑戦できる可能性がある」「研修が充実している」という2つの軸で会社を探していくうち、ビーネックステクノロジーズに出会いました。
内定後は「IT分野でC言語を使って働きたい」という希望を伝え、配属前の1カ月間でオンラインの「C言語マイコン研修」を受講しました。この研修では、C言語の基礎知識はもちろん、仕様書をもとに開発したり、仕様書そのものを作成したりといった一連の工程が経験でき、座学と実務のギャップを埋めることができたと思います。実際に業務が始まった後も「研修でやったことだ」と思い返しながら、スムーズに作業を進められましたね。
※くりこみ理論:素粒子の相互作用を計算した際に生じる「無限大」という問題を解決するための数学的な技法
現在は配属先のソフトウェア開発会社で、自動車のバッテリー関連に組込まれるシステム開発に携わっています。「システム開発」というと、パソコンの前でコードを書いているイメージがあるかもしれません。しかし現在の配属先では、設計をはじめコーディング以外の業務も多くあります。
配属されて最初の約4カ月間は、システムの設定値を変更するような実装や動作確認などの業務を担当し、その後は少しずつ、仕様書の変更点を確認する「要求分析」や簡易的な「設計」も経験させてもらいました。配属1年後には、過去の事例に基づいた設計や機能の追加・変更など、中規模の業務も増えてきました。
そして配属から約1年半が経った現在は、仕様書やマニュアルが読めるようになり、コーディングやバグの修正までを行えるようになりました。イチからシステムを設計する大規模な業務はまだまだですが、最低限のC言語の知識と、英語で書かれたマニュアルを読める力があれば、ここまで対応できるようになるんだということは、大きな自信になっています。
とはいえ、修正の仕方がわからないバグが起きたり、扱ったことのない機能が出てきたりと、自分で解決できない時は悔しい思いもします。でも、それが逆に仕事の原動力にもなっているんです。趣味であれば諦めるかもしれませんが、やっているのは仕事。どうにかして解決したいですし、せっかくならステップアップのきっかけにしたいと思っています。
C言語に興味をもって就いた組込みエンジニアの仕事は、大変なことも多いですが今は楽しくて仕方ないですね。
チームで働く上では、自分のできること・できないことをこまめに報告(連絡)することが大切だと思います。上司は私の仕事を管理してくださっているので、上司の認識と私の進捗状況が異なれば、チーム内での業務の割り振りなどが上手くいかなくなってしまいます。「仕事は1人ではできない」ということを、日々実感させられていますね。
また組込みエンジニアの仕事は、実務を通して得られる知識や経験も多く、自分で調べて時間をかけてわかるものばかりではありません。そのため、わからないことはすぐに先輩に相談するように心掛けてきました。そうした経験を積むうちに、どこを調べればいいのかが見えてくるようにもなり、一つずつ丁寧に教えてくださった先輩には本当に感謝しています。私の職場はコミュニケーションが活発で、挨拶や雑談などよく話しますし、とても働きやすい雰囲気ですね。
当面の目標は、今扱っている製品の知識を深めていくことです。ただ、長期的なビジョンは明確になっていないので、当社の研修制度「キャリアブラッシュアップ」を活用して、定期的にキャリアを振り返りながら、今後の目標を考えていきたいです。漠然と描いているイメージの1つは、物理学の知識を活かして宇宙関係の仕事に挑戦すること。まだまだ手探りですが、まずは今の仕事で経験を積みながら、進むべき方向を見つけたいと思います。