地域課題の解決を目指す「AI害獣システム開発」。

地域課題の解決を目指す「AI害獣システム開発」。

岩手県滝沢市にあるビーネックスラボ滝沢(以下、ラボ)※では、大学との恊働を通じて地域課題の解決に取り組んでいます。今回は、その具体例を1つご紹介します。

※ビーネックスラボ滝沢とは……夢真ビーネックスグループが、エンジニアの育成を目的に、2020年10月、岩手県滝沢市の産学官連携施設に開設したビジネス・インキュベーション施設

滝沢市の農家では、農作物を荒らす害獣の被害に悩まされていました。そこでラボでは、岩手県立大学ソフトウェア情報学部の高木研究室(当時)と協働し、害獣から農作物を守るシステムの開発に乗り出しました。

AI害獣システムは、農耕地に現れた害獣をAI画像認識で識別し、その害獣に適した威嚇行動を機械に自動で行わせるというもの。昨年秋にはリンゴ農園での運転試験を終え、より精度を上げるための新たな課題も見つけられました。現在は、この結果を活かして次なる取り組みを模索中です。

このプロジェクトで、ラボのエンジニアたちは「蓄積された画像データをもとに、リアルタイムで害獣の種類を識別する」部分の開発を担当しました。データ分析や、システム・アプリケーション開発の経験は豊富なラボメンバー。しかし、AIによる画像認識は今回初めて学び、研究する領域でした。このシステム開発は、彼らにとっても新たな技術を身に付け、ステップアップする機会にもなったのです。

ラボメンバーが本プロジェクトで得た気づき

私はもともとインフラ系のシステムエンジニアでした。今回のプロジェクトで難しかったのは、夜間に撮影した動物の赤外線写真を集め、写っている動物をAIに細かく識別させる作業です。この技術は、例えば工場での不良品検出や、監視カメラの映像分析といった場面にも応用できると感じました。今後は、動画をフレームに分けて画像識別を繰り返すなどの方法も試してみたいです。 (藤井 慎也)

ラボに入る前は、車載システム開発を担当していました。AI画像認識では、動物を識別するための判定ポイントや分類クラスを詰めていく過程に学びが多くありました。そして改めて感じたのは、プログラミングのスキルそのものの大切さ。効率的なコードは、より良いパフォーマンスを引き出します。頭の中にある目的をコードで再現するスキルは、これからも一層磨いていきたいですね。 (樋野 滉)

地域課題の解決を見据えたプロジェクトを通し、エンジニア自身のキャリアの幅を広げる機会ともなったAI害獣システム。ビーネックスラボ滝沢では、これからも地域と連携しながら、さまざまなプロジェクトに挑戦していきます。

シェアする