生産技術エンジニアの転職動向|仕事内容や転職活動でのアピールポイントも紹介

「生産技術エンジニアの仕事内容は?」「転職動向はどのような状況?」「向いている人の特徴は?」このようなお悩みを感じてはいませんか。
生産技術エンジニアとは、製造業において製品の設計から量産化までを円滑に進めるための工程や仕組みを構築・改善する職種です。工程設計や生産設備の選定・導入、作業手順の標準化、コスト削減と品質向上の両立など、製造プロセス全体を最適化する役割を担っています。
本記事では、生産技術エンジニアの仕事内容や転職動向・転職活動でのアピールポイントについて解説します。生産技術エンジニアへの転職を考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
|生産技術エンジニアとは?
生産技術エンジニアとは、製造業の現場において、工程設計や設備選定・作業手順の標準化などのものづくり全体を最適化する役割を担う仕事です。
コスト削減と品質向上を両立させるためには、現場の課題を多角的に分析し、最適な改善策を導き出さなければなりません。また、先端の生産技術や設備動向や業界のトレンドを敏感にキャッチし、自社の生産現場にどのように活かすかを考えるのも重要です。
蓄積したノウハウや情報を現場の仕組みとして具体化することで、企業の競争力強化につながるのが、生産技術エンジニアの魅力といえるでしょう。
生産技術の仕事データ
年収例
(月給54万+残業手当+賞与年2回)
(月給45万+残業手当+賞与年2回)
(月給30万+残業手当+賞与年2回)
※残業15h分込
残業・休日
残業代100%支給 / ※2023年4月〜2024年3月実績
※2024年6月期
生産技術のおすすめ求人
|生産技術エンジニアの3つの仕事内容
生産技術エンジニアの主な仕事内容は、以下の3つです。
- 生産ラインの設計・構築
- 生産体制の課題解決
- 新技術や設備の導入
生産技術エンジニアの仕事内容を知ることで、安心して転職を検討できるでしょう。
以下の記事では、生産技術エンジニアの仕事内容や年収例について解説しています。
参考記事:生産技術エンジニアの仕事内容|年収例や資格・将来性についても解説
1.生産ラインの設計・構築
高品質な製品を安全かつ低コストで安定して量産できる体制を築くためには、資本生産性(設備の生産効率)と労働生産性(人員の効率)の両面からのアプローチが求められます。
そのため、設備の選定やレイアウトの最適化・業務手順や作業環境の見直しを継続的に実施し、不良品の発生率を抑える必要があるでしょう。また、既存ラインの改善点を分析し、動線の最適化や設備改善、「5S」の徹底など、現場全体の効率化も欠かせません。
2.生産体制の課題解決
現場の生産性向上を目指し、現状の生産体制を多角的に分析して課題を発見し、改善策を提案・実行する工程です。資本生産性や労働生産性を定期的に測定・記録し、データをもとに問題点を洗い出し、仮説立案から検証まで一連のPDCAサイクルを回す力が求められます。
また、季節ごとの人員変動や部品調達の課題・作業手順の見直しなどにも、柔軟に対応しなければなりません。現場に効果的な改善手法を浸透させ、継続的な課題解決を通じて、より効率的な製造体制を構築し続けなければなりません。
3.新技術や設備の導入
他社との競争優位を築くためには、業界動向や最新技術をリサーチし、自社の現場に適した新技術や設備の導入提案が求められます。技術的知見と現場状況の両方を理解し、設備導入の妥当性や投資効果を根拠立てて説明できるエンジニアは高く評価されやすいでしょう。
また、導入時には、生産性向上の見込みやコスト回収期間の試算も欠かせません。機械化と人の手作業のバランスを見極め、現場に最適な体制を構築していきます。
|生産技術エンジニアの転職動向
生産技術エンジニアは、低コストで安全に高品質な製品を量産できるかを考える仕事であるため、同業界・同職種への転職は難しくありません。
また、生産技術エンジニアの仕事で得られる以下のスキルは汎用性が高く、他の仕事でも活かしやすいのがメリットです。
- 工学系の知識
- 品質管理
- 進捗・納期の管理
- 予算管理
これらのスキルを身に付けていると、生産技術エンジニア以外の職種でも重宝されます。
|生産技術の市場動向と将来性
生産技術エンジニアは、生活に不可欠な安心安全の製品を作るため欠かせない存在であり、将来性のある職種です。生産技術エンジニアが活躍する製造業は、2021年時点で国内GDPの約2割*1を占め、日本経済を支える中心的な役割を果たしているといえるでしょう。
しかし、現在多くの企業が人手不足という課題を抱えています。全産業に占める製造業従事者の割合は年々低下の一途をたどっており、多くの企業が優秀なエンジニアを求めているのが現状です。
また、近年は業務効率化や人材不足解消を目指して、AIやIoT技術を取り入れたいと考える企業も増加傾向にあります。新技術を活かして、生産工程の業務効率化・自動化を進められる生産技術エンジニアの需要は、高まっていくと予想されています。
※参照:*1)経済産業省「2024年版ものづくり白書(第1章 業況/第1節 製造業の業績動向)」2P
|生産技術エンジニアの主な転職理由
生産技術エンジニアが転職したいと考える主な理由は、以下3つが挙げられます。
- 今の会社ではスキルが身に付かないから
- 開発や設計など上流工程に携わりたいから
- 労働環境に悩みがあるから
転職前にできる対策もそれぞれ解説します。
1.今の会社ではスキルが身に付かないから
以下の理由から、今の会社ではこれ以上スキルが身に付かないと考える人もいます。
- 新しいことに挑戦しにくい職場環境である
- 他の職種で活かせるスキルが身に付かない
会社の規模や予算の都合上、業務範囲が制限されるケースがあります。しかし「スキルが身に付かない」と考えている場合「自分の能力は今の会社でしか通用しないのでは」と思い込んでいるケースも少なくありません。
生産技術エンジニアのマネジメント能力や生産ライン関連の知識は、他の会社や職種でも活かせる部分があるはずです。自分の能力を低く見積もりすぎないようにしましょう。
2.開発や設計など上流工程に携わりたいから
製造工程は上流と下流の工程に分かれており、製品を生産する生産技術は下流の工程を担っています。そのため、モノづくりの初期段階から携わりたいと考えて、製品の仕様決定や開発を担当する設計・開発エンジニアに挑戦したい人もいるでしょう。
生産技術エンジニアに欠かせない機械工学の知識や、実務で得た生産ライン、治工具設計の知識は上流工程の仕事でも活かせます。
3.労働環境に悩みがあるから
休日出勤や過度な残業を強いられるなど、今の職場環境に不満があり転職を考える人もいるでしょう。
転職後に同じ状況に陥らないためには、求人情報を読み込んでおくだけでなく、転職前に企業の口コミや評判を確認しておくのがおすすめです。不明点があれば、面接時に採用担当者に尋ねてみるのも良いでしょう。
|生産技術エンジニアに転職する際のアピールポイント

生産技術エンジニアが転職時にアピールした方が良いポイントは4つあります。
- 生産現場の実情に詳しい
- 生産設備の知識がある
- コミュニケーション力がある
- 課題解決能力がある
アピールできそうなものがないか、確認してみてください。
1.生産現場の実情に詳しい
同業種の製造業への転職を検討している場合、生産現場の実情を把握していることは強みになります。製造工程や現場の作業の流れを一通り理解していると、スムーズに作業に取り掛かれるでしょう。
現場で働く人の悩みや不安がわかるからこそ、従業員が作業しやすい環境を整えられます。
2.生産設備の知識がある
生産設備の知識があることも強みの1つです。生産技術エンジニアは日々生産設備の立ち上げや調整・メンテナンスなどに携わるため、自然と知識が身に付きます。
設備の不具合に対処することもあり、設備の保全業務は生産現場で避けて通れません。他社の生産現場でも、設備の知識が備わっているエンジニアは需要があります。
3.コミュニケーション力がある
生産技術エンジニアが社内外の人と関わる上で欠かせない、コミュニケーション力もアピールポイントです。
生産技術エンジニアは設計エンジニアと生産現場の従業員のパイプ役とも言える存在で、多くの人と要望や意見を交わしながら円滑に仕事を進めます。転職の時は、さまざまな意見を取り入れつつ業務を進められることをアピールできるでしょう。
4.課題解決能力がある
生産現場の課題を解決できる能力も、重要なアピール材料です。生産現場の体制や稼働率は、会社の経営状態や市場動向から大きな影響を受けます。
生産技術エンジニアは、日々現状を分析し、生産現場の課題の発見、対策の考案・実施・効果の確認まで行いPDCAサイクルを回していかなければなりません。従業員の人員不足など、人的トラブルが発生することもあるため、現場のさまざまな課題を解決してきた経験は大きな強みとなるでしょう。
|生産技術エンジニアに転職する際に活かせる4つの資格
生産技術エンジニアに転職する際に活かせる資格は、以下の4つです。
- CAD利用技術者試験
- 機械保全技能士
- 品質管理検定(QC検定)
- 生産技術者マネジメント資格
資格を取得することで、知識やスキルを客観的にアピールできるでしょう。
1.CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、設計や製図業務に必要なCADスキルを証明できる民間資格です。2次元CADと3次元CADの2種類が用意されています。試験の詳細は、以下のとおりです。
種類 | 対象者 | 試験内容 | |
---|---|---|---|
2次元CAD利用技術者試験 (1級・2級・基礎) | 1級 | 2級または過去の1級有資格者 | 公式ガイドブックに準拠 ※機械/建築/トレースから分野を選択 ・CAD/製図/平面図などに関する基礎知識 ・実技試験 |
2級 | 不問 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD/製図/平面図などに関する基礎知識 | |
基礎 | 不問 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD/製図/図形などに関する基礎知識 | |
3次元CAD利用技術者試験 (1級・準1級・2級) | 1級 | 準1級または2級有資格者 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD操作/二次元図面からの作図 ・モデリング作成 |
準1級 | 2級有資格者 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD操作/二次元図面からの作図 | |
2級 | 不問 | 公式ガイドブックに準拠 ・CAD/モデリング/ネットワークなどに関する基礎知識 |
実務経験が浅い方でもCADスキルの精度やスピードを証明できるので、転職活動や新たな業務へのチャレンジで有利に働きやすいでしょう。
2.機械保全技能士
機械保全技能士は、工場設備のメンテナンスやトラブル対応に必要な技能・知識を証明できる国家資格です。等級ごとに求められる経験やスキルが異なるので、現場での信頼性向上やキャリアアップにもつながります。
区分 | 受験資格 | 学科試験 | 実技試験 |
---|---|---|---|
特級 | 1級保有+5年以上の実務経験 | 五肢択一50問 | 計画立案等作業試験 |
1級 | 7年以上の実務経験 | ・真偽法25問 ・四肢択一25問 | 選択作業別試験(※) |
2級 | 2年以上の実務経験 | ・真偽法25問 ・四肢択一25問 | 選択作業別試験(※) |
3級 | 実務経験不要 | 真偽法30問 | 選択作業別試験(※) |
※参照:公益社団法人日本プラントメンテナンス協会「試験要項 | 国家検定 機械保全技能検定」
生産技術エンジニアとして設備保全や改善業務に携わる方にとって、メリットを感じやすい資格の1つです。
3.品質管理検定(QC検定)
品質管理検定(QC検定)は、品質管理の実践力を証明できる資格です。読解力や知識だけでなく、QC七つ道具を活用した問題解決能力も問われます。品質管理検定(QC検定)の詳細は、以下のとおりです。
級 | 求められる知識 | 試験内容 |
---|---|---|
1級 | ・組織内の品質管理活動のリーダーとして、問題解決を主導できるレベル ・専門的問題への解決の筋道を立てられる | 品質管理の実践・品質管理の手法 |
準1級 | 1級と同様の知識を有し、活用方法を理解しているレベル | 品質管理の実践・品質管理の手法 |
2級 | QC七つ道具等の統計的手法を活用し、自立的に問題解決や改善活動ができるレベル | 統計的手法の活用、実験計画法、抜取検査など基本事項の理解度確認 |
3級 | QC七つ道具の作り方・使い方を理解し、支援を受けながら問題解決ができるレベル | QC七つ道具の利用、QC的考え方、管理と改善の進め方など |
4級 | 社会人として最低限知っておくべき品質管理の基本用語や仕事の進め方を理解しているレベル | 品質管理、改善、工程、検査、標準化、QC七つ道具など企業活動の基本常識 |
生産技術エンジニアとして現場改善や品質向上に貢献したい人に、おすすめの資格です。
4.生産技術者マネジメント資格
生産技術者マネジメント資格は、製造業の現場で活躍する生産技術者に求められるマネジメントスキルを証明できる資格です。生産現場の効率化や品質向上、コスト削減など幅広い知識とマネジメント力を体系的に身に付けていることをアピールできます。
等級 | 受験目安 | 試験内容 |
---|---|---|
CPE-B級 | 実務経験5年以上 | 基礎的な知識と実務経験、現場の課題解決力が問われる |
CPE-A級 | 実務経験10年以上、B級合格者 | 管理者視点でのマネジメント力、部門連携や生産体制構築の実践力が問われる |
現場リーダーや管理職を目指すなら、挑戦しておくと良いでしょう。
|生産技術エンジニアの4つのやりがい

生産技術エンジニアのやりがいは、以下の4つです。
- ものづくりの核心に関われる
- 努力が結果としてカタチになる
- 先端技術を体感できる
- 海外でのキャリアアップが期待できる
やりがいを知ることで、前向きな気持ちで生産技術エンジニアに挑戦できるでしょう。
1.ものづくりの核心に関われる
生産技術エンジニアは、製品が世に出るまでのほぼすべての工程に携わるため、ものづくりの核心に関われます。コストや生産スピード・品質といった多角的な視点から最適な生産体制を構築し、自らの判断や工夫が企業の成果に直結する実感を得やすいのが特徴です。
また、高品質かつ効率的な生産ラインを目指して設備の検討や導入にも関与できるので、ものづくり全体の流れを理解しながら働きたい人はやりがいを感じやすいでしょう。
2.努力が結果としてカタチになる
設計した生産ラインが実際に稼働し、従業員の作業効率や企業の収益向上に貢献している様子を目の当たりにできるのは、生産技術エンジニアのやりがいの1つです。
自分の仕事が企業に与えるインパクトを感じにくい職種もありますが、生産技術では成果が数字や現場の変化として見えやすい傾向にあります。
立ち上げから量産までには多くの調整やトラブル対応が伴いますが、製品の生産が安定稼働した瞬間の達成感は格別でしょう。
3.先端技術を体感できる
新しい自動化システムの設計や最新の測定・検査機器の導入など、常に先端技術に触れられる環境で働けるのもやりがいを感じやすいポイントです。
現場には日々新しい技術が持ち込まれるため、技術革新を現場で体感しながら、実践的な知識と経験を積み重ねられるでしょう。自分の成長を実感しながら、技術の進化を体感できます。
4.海外でのキャリアアップが期待できる
多くの企業が生産拠点を海外に展開しており、現地での生産ライン立ち上げや改善のために出張や赴任のチャンスが増えています。海外拠点を持つ企業であれば、生産技術エンジニアとしてのキャリアをさらに広げられるでしょう。
異なる文化や言語を持つチームと協力しながら課題解決に取り組むことで、柔軟な対応力やコミュニケーション力も身に付きます。
|生産技術エンジニアにおすすめの転職先3選
生産技術エンジニアにおすすめの転職先を3つ紹介します。
- 別企業の生産技術エンジニア
- 機械設計エンジニア
- 品質保証、品質管理
転職先に悩んでいる人は参考にしてみてください。
1.別企業の生産技術エンジニア
より良い勤務条件や会社の将来性などを考慮し、生産技術エンジニアとして別企業に就職するのも選択肢の1つです。同職種のため、これまでの知識やスキルを活かして即戦力として活躍できるでしょう。
ただし、業界を変える場合は取り扱う製品次第で自分のスキルが通用しないこともあります。自分と応募先企業との親和性を見極めることが重要です。
2.機械設計エンジニア
機械設計エンジニアは、さまざまな機械の設計・開発に携わる仕事です。生産技術で培った工程設計や設備選定の経験は、設計段階での実現性や生産効率を考慮した提案につながります。
機械設計エンジニアの年収例は、以下のとおりです。
経験年数 | 年収例 | 内訳 |
---|---|---|
16年 | 763万円 | 月給50万円 +残業手当 +賞与年2回 |
24年 | 837万円 | 月給55万円 +残業手当 +賞与年2回 |
26年 | 910万円 | 月給60万円 +残業手当 +賞与年2回 |
※上記は、残業15時間分を含みます。年収例は一例であり経験やスキルにより異なります。
以下の記事では、機械設計エンジニアに求められるスキルや資格などについて紹介しています。
参考記事:機械設計エンジニアの仕事内容|年収や転職に役立つスキル・資格も紹介
3.品質保証・品質管理エンジニア
品質保証・品質管理エンジニアは、製品の品質を守る仕事です。品質管理は、出荷までの工程で製品が基準を満たしているかを検証するのに対し、品質保証は企画から生産、アフターサービスまで幅広いプロセスで品質を保証します。
項目 | 品質管理 | 品質保証 |
---|---|---|
業務範囲 | 主に製造過程のみ | 企画〜アフターサービスまで幅広い |
保証範囲 | 製品完成前まで | 企画から販売後まで |
責任 | 出荷時点の品質を保証 | 出荷後の製品も保証 |
製品との関わり | ものづくりに関われる | 製品になったものに関われる |
コミュニケーション | 社内向けに対応 | 社外との折衝も行う |
生産技術で培った工程分析や改善経験は、品質トラブルの未然防止や迅速な原因究明にも活かせるでしょう。品質保証・品質管理エンジニアの年収例は、以下のとおりです。
経験年数 | 年収例 | 内訳 |
---|---|---|
6年 | 471万円 | 月給29万円 +残業手当 +賞与年2回 |
16年 | 610万円 | 月給45万円 +残業手当 +賞与年2回 |
26年 | 760万円 | 月給54万円 +残業手当 +賞与年2回 |
※上記は、残業15時間分を含みます。年収例は一例であり経験やスキルにより異なります。
以下の記事では、品質保証・品質管理に求められるスキルや資格などについて紹介しています。
関連記事:品質保証の転職は有利?強みとなるスキルや資格、おすすめの転職先を解説
関連記事:製造業での品質管理の仕事内容は?求められるスキルや年収例、転職におすすめの職種を紹介
|生産技術エンジニアへの転職を成功させる4つのポイント
生産技術エンジニアが転職に失敗しないコツを4つ紹介します。
- 業界研究・企業研究をしっかり行う
- 説得力のある志望動機を作る
- 活かせる経験やスキルを整理する
- 生産技術に強い転職サイトを利用する
希望する仕事に就いたあとに後悔しないよう、確認しておきましょう。
1.業界研究・企業研究をしっかり行う
異なる業界に転職したい場合は志望する業界をしっかり研究するのが重要です。業界への理解が浅く、自分のイメージで入社すると後悔する可能性があります。
業界や分野を絞り込んだら、業界の中でも主要な企業や興味のある企業を調査しましょう。業界研究、企業研究で最低限以下を調べておくべき項目は、以下のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
業界研究 |
|
企業研究 |
|
研究方法としては、企業の求人・ホームページを確認する、業界のニュースや専門誌をチェックするなどの方法があります。
2.説得力のある志望動機を作る
志望動機は履歴書や面接で必ず質問されるため、明確で説得力のある転職理由を考える必要があります。ただし、前職の不満や愚痴を伝えないように注意しましょう。「キャリアアップしたい」「御社の製品に以前から興味があった」といった前向きな理由を述べるのがおすすめです。
以下の内容を盛り込むことで、わかりやすい志望動機を作成できます。
- なぜその業種・職種を選んだのか
- 入社後にどのような仕事をしたいか
- どのようなキャリアプランを考えているか
- 転職先で活かせる経験やスキルは何か
採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえる志望動機を作成しましょう。
3.活かせる経験やスキルを整理する
転職後の会社で活躍できる人材とアピールするためには、自分の能力を正確に把握して説明する必要があります。以下の観点で自分の経歴を振り返って、転職後に活かせる経験やスキル、仕事で挙げた実績などを書き出してみましょう。
- 携わった製品や設備
- 経験した業務内容
- 身に付けたスキル
- 取得した資格
たとえば、コミュニケーション能力は職種・業界を問わず必要とされます。チームと協力して仕事を進めたり、顧客と交渉を行ったりした経験は転職後も活かせるでしょう。
4.生産技術に強い転職サイトを利用する
生産技術エンジニアへの転職を目指すなら、エンジニアに強い転職サイトを利用するのがおすすめです。一般的な求人サイトの場合、生産技術エンジニアのような専門的な職種は限られるため、希望する条件の企業を見つけにくいでしょう。
ビーネックステクノロジーズが運営する「NEXT ENGINEER」では、機械や電気・IT領域に特化した全国の求人を9,000件以上掲載しています。2,000種以上の研修講座や200種以上の資格取得サポートもしているため、スキルアップにも挑戦しやすいのが特徴です。
研修 | 主な内容 |
---|---|
機電研修 | ・10日間でものづくりの基礎が学べる ・機械加工の基礎、材料力学、機械力学、半導体の製造プロセス、電気基礎、Excelなど ・ドライバーやスパナなど一般工具の適正な使い方、機械図面の読み方、卓上CNC旋盤の組み立てなどの機械基礎 ・電気配線方法、結線、電圧測定器による計測など電気基礎 |
セミコン研修 | ・1カ月間で半導体や半導体製造装置の基礎が学べる ・半導体とは何かという基礎知識から、研修センターにある半導体製造装置を使って装置構造やメンテナンス方法を学習できる |
C言語マイコン研修 | ・約1〜2カ月間のオンライン研修でプログラミング言語の基礎であるC言語が学べる ・C言語の基礎やプログラミング方法から、マイコンキットを用いた制御開発研修で実際にファンを回したり、LEDランプを点灯させたり、実践的な開発に沿った形で学習できる |
|生産技術エンジニアの職種と仕事内容
生産技術エンジニアの主な職種は、以下の3つです。
- 生産技術-設備保全
- 生産技術-設備設計
- 生産技術-生産管理
職種ごとの仕事内容の違いを知ることで、自分に合った転職先を見つけやすくなるでしょう。
1.生産技術-設備保全
設備保全は、故障の未然防止と突発的な修理費用の削減・作業員の安全確保に取り組む職種です。
工場の加工機やプレス機・搬送用コンベアなどの生産設備は、摩耗や経年劣化によって故障リスクが伴います。設備が正常に稼働してこそ、工場は利益を生み出せるため、日々の点検や修理・安全対策が欠かせません。
トラブル発生時には、迅速な対応で納期遅延や不良品発生などの影響を最小限に抑えるのも重要な役割の1つです。
以下の記事では、設備保全の仕事内容や活かせるスキルなどについて紹介しています。
関連記事:設備保全の仕事内容とは?活かせるスキルや資格、年収、転職のポイントを紹介
2.生産技術-設備設計
設備設計は、工場の生産活動を支える基盤づくりを担う職種です。製品ごとに求められる機械や装置を選定し、最適なレイアウトを設計することで、生産効率や品質向上につなげます。
また、設計した設備が現場で正しく稼働するかをチェックし、不具合があれば原因を特定して修理や改善に取り組むのも欠かせません。ロボットやコンピュータを活用した自動化システムの設計も増えているので、納期短縮や作業効率化も求められます。
以下の記事では、設備設計の仕事内容や向いている人の特徴などについて紹介しています。
関連記事:電気設備設計とは?仕事内容や向いている人の特徴、資格、年収例について解説
3.生産技術-生産管理
生産管理は、生産計画に基づき工場全体の生産活動を統括する職種です。原材料の調達や在庫管理・出荷までの一連の流れを総合的に把握し、需要と供給のバランスを見極めながら生産状況をコントロールします。
また、現場の進捗やトラブルに応じて柔軟に調整し、納期や品質の維持にも貢献するのが特徴です。生産現場の司令塔として、企業の競争力を支える役割といえるでしょう。
以下の記事では、生産管理の転職を成功させるポイントについて紹介しています。
関連記事:生産管理の転職は難しい?転職を成功させるポイント、おすすめの職種4選を紹介
|生産技術エンジニアはいつキャリアチェンジを検討すべき?
少しでも転職を考えているのであれば、早めに動くのがおすすめです。十分な経験やスキルがあればいつでも転職できる可能性はありますが、希望する条件の企業がすぐに見つかるとは限りません。
一方で、現在の職場や仕事内容に不満がないのであれば、とりあえず3年間経験を積むのも選択肢の1つです。転職活動で専門性が高い人材と見なされる経験年数は「3年以上」であることが多いため、同業種・同職種への転職であれば経験年数が少ない人よりも内定されやすい傾向にあります。
自分の希望やスキル、現在の職場環境などを考慮して、今すぐキャリアチェンジに動くべきなのか、現在の職場で専門性を磨くべきなのかを判断しましょう。
|生産技術エンジニアの経験やスキルを活かして転職を成功させよう
生産技術エンジニアは、生産性向上のために設備の見直しや生産ラインの設計をする仕事です。人手不足を課題に感じている企業も多いので、生産設備の知識がある人や課題解決能力のある人は、転職を成功させやすいでしょう。
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